深セン南山区 OCT-LOFTのアートイベント「OCT-LOFT Public Art Exhibition」に日本から参加された二人のアーティスト木村華子さん/河野ルルさんお二人にインタビューを行い、アーティスト目線で感じた日本と深センの違いなども教えていただきました。深センはアーティストに優しい街なのでしょうか?
このイベント、2019年のテーマは「ON/OFF Parking Lot Project」で、5/11-7/11の2ヶ月限定で開催中。当イベントのオープニングセレモニー・各アーティストの作品特集はこちらから↓
まず、前回の記事でご紹介しきれなかった写真をフォトギャラリー形式でご紹介します!
7/11の開催終了まで1ヶ月を切りましたので、まだご覧になっていない方はぜひどうぞ!
写真ギャラリー
木村 華子さん
木村華子さんはフリーランスのフォトグラファーとして雑誌広告やweb媒体などで活躍する傍ら、新たなアート作品を作り続けておられます。
木村さんは深センで完成した作品について、このように語っていました。
今回、ここまで大型の野外作品を(しかも現地で)作成するのは初めての試みでした。
私の作品は、普段は日本のネオン職人さんに依頼してネオン管を使用するのですが、今回は駐車場の壁面に作るということで(車と接触して割れてしまうなど)安全面を考慮して深センのLEDを初めて使用しました。
海外の業者さんの工程がどれくらいかかるのか?クオリティはどうなるのか?など、まったく見えなかったのですが、たくさんの方々が協力してくれて短期間で完成させることができました!
補足しますと、木村さんはガラス製のネオン管を特徴とするシリーズ作品を作られているのですが、前述にあるように幾つかの事情により別素材のLEDに変更する必要がありました。国も言葉も違い、また日本の業者とは違う工程で不安になる事もあったかと思いますが、出来上がった作品は本当に素晴らしいものでした!
木村さんは7/6-7に行われる、様々な現代アートギャラリーが参加する「ART OSAKA 2019」の「DMOARTS」に出展予定です!深センで完成させたのと同じシリーズの作品【SIGN FOR [ ]】が日本でも見ることができます。
河野 ルルさん
河野ルルさんは、日本の芸術家・イラストレーターで、絵本や壁画も書いています。特に壁画は透明水彩画の上にアクリル絵の具を重ねた下書き無しの画風で、アートフェア「UNKNOWN ASIA」で日本人初のグランプリを受賞されたり、大阪国際女子マラソンのメインビジュアルを担当したり、幅広く活躍されています。
河野さんの出版されている本はこちら!
そんな河野さん、今回深センで手がけられた作品についてこのように語っています。
日本では、壁画は許可が必要なため外で大胆に書く機会が少ないです。でも新しいものをどんどん取り入れている深センでは自由にやらせてもらうことができました。
深センは、失敗してもOKという雰囲気を感じます。だから進むスピードが速いのかなと思います。とにかく作ってしまう。失敗するけど新しいことを取り入れてアップデートする。
日本では、(作品を)お客さんに合わせないといけない場合が多々あります。でもここでは色々なジャンルの作品があるので、「ここにいていいんだ」という気持ちになりました。より自由に作品を表現しやすかったです。
今まで私も深センにおられるアーティストの方々にお会いする機会がありましたが、確かに河野さんのおっしゃる通り深センでは(日本のような)きっちりした雰囲気ではなく、より自由度が高いように感じますね。
河野さんは、9月に大阪のよしもと「LAUGH & PEACE」にて個展開催予定とのこと。楽しみですね!
開催準備期間中はほぼ毎日豪雨に見舞われ、特に絵の具を使う河野さんは前日の雨の泥を落とさなければならなかったり、描いた絵の具がなかなか乾かなかったり、苦労されることも多かったようです。
ぜひお二人の渾身の作品をOCT-LOFTにてご覧ください。開催は7/11までです!