正常化に向けた大きな一歩です。
2020年2月4日以降、深圳湾口岸の一箇所を除き全て閉鎖されていた香港と深センをつなぐ陸続きの口岸(イミグレ)ですが、ついに福田口岸が6月15日に再開することになりました。
対象は、深センと香港を行き来する「跨境学生」のみ。
入境時に14日間の隔離を行う代わりに、広東省ー香港ーマカオで相互承認される「健康コード」(健康码)を使用することになります。
Source:
深圳口岸发布:关于6月15日起深圳市跨境前往香港学校复课的中三至中五级学生的服务保障措施的通告
港真生活:快了!「健康码」日内公布详情! 6月15日福田口岸开通 予跨境生使用!
目次
中三から中五までの「跨境学生」が対象
政府は近日中に詳細を発表するとのことですが、現在報じられている内容によると
今回相互に入境できる対象者は、中三から中五までの「跨境学生」(境界を越える学生)のみとなります。
「健康コード」(健康码)を使用
今まで原則として入境できる旅行者に対して行われていた14日間の隔離の代わりに、「健康コード」(健康码)を使用することになります。
健康コードは広東省ー香港ーマカオで相互に承認されるもので、申請者のID番号・出身地証明書番号・生年月日・連絡先電話番号・ウイルス検査実施日・担当医師情報等が記録されます。健康コードには有効期限(7日間)が設定され、これにより対象者は広東省ー香港ーマカオ間を7日間移動できるとのこと。
広東省ー香港ーマカオで相互承認されるプラットフォームですが、ここでの個人情報は開示せず個人のプライバシーは守られるのだそう。
香港でのPCR検査
しかしそのためにはPCR検査を受けなければなりません。検査費用は約1000 HKD。試験に要する時間は4時間以内になる模様です。
香港ではPCR検査のために8つの試験機関(5つの病院と3つの民間研究所)が用意されています。
- 养和医院
- 仁安医院
- 港怡医院
- 荃湾港安医院
- 香港港安医院
- 栢立医学化验所有限公司
- 香港分子病理检验中心有限公司
- 基因检测公司Prenetics
各研究所は1日あたり約400〜600回の検査を実施でき、翌日の正午までに健康コードを取得できるようになるのだそう。
しかし香港では認定医療機関や民間研究所の数が少なく、中国本土と比べて検査費用が高いのが現状です。そのため健康コードを必要とする人々には助成金が出る可能性があります。
また、費用の安い中国本土側で検査を行えるようにすることも検討されているのだそうです。
7日ごとに1000HKDかかるのは大きな出費ですよね…
深セン側でのPCR検査・要求事項
一方で、中国本土でのPCR検査費用は約300〜500元。
跨境学生は29の医療機関に連絡してPCR検査をすることができます。(一部の病院では予約が必要)
検査結果は通常、検査の翌日に発行されるため、学生は香港に行く少なくとも2日前に検査を実施する必要があります。検査結果は有効期間が7日間なので、6日後に再度検査を行う必要があります。
- 市人民医院
罗湖区东门北路1017号
82297791 - 市第二人民医院
福田区笋岗西路3002号
83366388 - 北京大学深圳医院
福田区莲花路1120号
83923333 - 市中医院
福田区福华路1号
88359899 - 香港大学深圳医院
福田区海园一路1号
86913399 - 南方医科大学深圳医院
宝安区新湖路1333号
23329999 - 中山大学附属第七医院(深圳)
光明区新湖街道圳园路628号
81206999 - 深圳大学总医院
西丽大学城学苑大道1098号
21839888 - 中山大学附属第八医院(深圳福田)
深南中路3025号
83982222 - 广州中医药大学深圳医院(福田)
福田区景田北三街6001号
83548611 - 罗湖区人民医院
罗湖区友谊路47号
25899820 - 华中科技大学协和深圳医院
南山区桃园路89号
26553111 - 南方科技大学医院
南山区西丽留仙大道6019号
25232188-3030 - 蛇口人民医院
南山区蛇口工业七路36号
21606999 - 宝安区人民医院集团
宝安区新安街道龙井二路118号
27788311 - 宝安区中心医院
宝安区西乡街道广深路西乡段233号
27956811 - 宝安区第二人民医院
宝安区沙井大街3号
27722241 - 宝安中医院
宝安区裕安二路25号
29629333-8966 - 宝安区松岗医院
宝安区松岗街道沙江路2号
29626111 - 龙岗区人民医院
龙岗区龙岗区中心城爱心路53号
28932833-8100 - 龙岗中心医院
龙岗区龙岗大道(龙岗段)6082号
84806933 - 北京中医药大学深圳医院(龙岗)
龙岗区体育新城大运路1号
89911830 - 龙华区人民医院
龙华区建设东路
27741585 - 龙华区中心医院
龙华区观澜街道观谰大道西
28015466 - 中国科学院大学深圳医院(光明)
光明区马田办事处松白路4253号
27548735 - 深圳恒生医院
宝安区西乡街道银田路20号
27791111 - 市妇幼保健院(只接受孕产妇、儿童检测服务)
福田区红荔路2004号
82889999 - 市儿童医院(只接受儿童检测服务)
福田区益田路7019号
83936101 - 龙岗区妇幼保健院(只接受孕产妇、儿童检测服务))
龙岗区中心城11区爱龙路6号
28933003
深圳口岸发布の記事によると、深セン側の跨境学生には以下の点が要求されているとのこと(一部紹介します)
- 毎日の体温テストを実施すること。
- 集団活動に参加せず、公共の場所には出かけないこと。
- 疑わしい症状がある場合はすぐ報告し、指定された医療機関に行くこと。
- 放課後は学校の取り決めに従って深センに戻り、香港の他の地域には行かないこと。
- PCR検査料金は、学生の親が負担すること。
跨境学生に対する口岸の対応は?
深圳湾口岸・福田口岸では、午前6時30分から午前8時30分/午後2時から午後4時30分の時間帯で入国審査が行われます。
福田口岸は跨境学生のみが使用できるように限定公開されます。他の人々はこのレーンを通過することはできません。
学生は必要書類・IDカードを提示すると、跨境学生のための特別なレーンを通ります。その後人々との接触を減らすために学校まで専用バスに乗るとのこと。
課題は残るが大きな前進
この新しい取り決めが実施された後も、今まで隔離を免除されていた特例のビジネスマン・公務員などの人々は健康コードを持つ必要はなく引き続き免除される模様です。(今回の措置はあくまで跨境学生のみが対象です)
現状で広東省とマカオでは連続して新たな症例報告はありませんが、香港ではまだ感染が見られます。そのため広東省ー香港ーマカオでこの健康基準を実施する場合、香港を信頼しなければなりません。
そして7日ごとに有料のPCR検査をし続けないとならないのも出費がかさみます。
しかしこの措置は大きな前進です。今後はこの方式で跨境ビジネスマンなど対象を拡大するのではないかと思われます。そして外国人に対してもこの方法が応用されていくのかもしれませんね。今後も要注目です。