これまでで一番大きなニュースです。中国は事実上の鎖国状態に突入します。
国家移民管理局は、中国に入国可能なビザと居留許可を保持しているほぼ全ての外国人の入国を一時的に停止すると発表しました。当措置は3月28日午前0時から施行されます。
加えて中国民用航空局は、3月29日から中国の航空会社は国際線のルートを1本のみにし、運行も週1便のみに制限すると発表しました。
Source:
国家移民管理局: 中华人民共和国外交部、国家移民管理局关于暂时停止持有效中国签证、居留许可的外国人入境的公告
中国民用航空局: 关于疫情防控期间继续调减国际客运航班量的通知
外国人の入国は一時停止(3/28-)
発表は、3月26日の夜に突然行われました。
中華人民共和国外務省・国家移民管理局は、有効な中国ビザまたは居住許可を保持している外国人による一時的入国停止に関する発表を行いました。以下発表内容の概要です。
新型コロナウイルス(COVID-19)が世界中に急速に広まっていることを考慮して、中国は2020年3月28日の午前0時から、この発表の時点まで有効なビザまたは居住許可を保持する外国人による中国への入国を一時的に停止することを決定しました。
APECビジネス旅行カード(APEC商务旅行卡)を使用した外国人による入境も停止。港岸ビザ(口岸签证)、24/72/144時間のビザなしトランジットポリシー(过境免签)、海南省30日間ビザなしポリシー(海南入境免签)、上海クルーズビザなしポリシー(上海邮轮免签)、香港マカオ地区外国人団体入国広東省144時間ビザなしポリシー(广东144小时免签)、ASEANツアー入国広西15日間ビザなしポリシー(广西免签)も一時的に停止されます。
外交、公務、礼遇またはCビザでの入国には影響しません。必要な経済活動、貿易活動、科学活動、技術活動のため、または緊急の人道的ニーズから中国に来る外国人は、中国大使館または領事館でビザを申請することができます。この発表後に発行されたビザでの外国人の入国には影響しません。
一時停止は、中国が発生状況と他国の慣行に照らして取らざるを得ない一時的な措置です。中国はあらゆる側面と緊密に連絡を取り合い、特別な状況下で世界との人的交流を適切に処理します。上記の対策は、状況の変化を踏まえて調整され、それに応じて発表されます。
全ての航空会社の国際線は1つのルート/週に1便のみ運行(3/29-)
上記の発表に先駆けて数時間前に、中国民用航空局から以下のような発表もなされました。
(以下発表文の要約です)
国務院の共同防疫・防疫活動の要請に応じて、海外での新型コロナウイルス肺炎流行のリスクを断固として抑制するため、国際旅客便数をさらに削減することが決定された。
具体的な要件は以下の通り。
各国内航空会社が運航する国の1つのルートのみを保持でき、運航頻度は毎週1便を超えてはならない。
疫病の予防と管理の必要性に応じて、国際旅客便の総数をさらに厳しくする方針を出すかもしれない。
すべての航空会社は、すべての貨物便を運航できる。
この通知に従って各航空会社が調整したフライトプランは、2020年3月29日から実施される。
この通知は発行日から有効。期限は別途通知される。
駐在員・学生・在住者などに大きな影響が
この発表は、中国に関わる全ての外国人に影響が及びます。
ビジネスビザや学生ビザなどで入境した方も、ビザの期限が切れたら出国しなければなりませんが、この状態だと一度出たら再入国できないことになってしまいます。
もちろん新型コロナウイルスが収束するまでの措置ではありますが、日本を始め世界中で感染が広がっている状況を考えると、中国のこの措置はしばらく続くと思われます。
現在日本にいて中国への渡航タイミングを検討しておられた中国在住者の方々にとっては、計画の大幅な練り直しを迫られる事態となりました。