爆速で5Gインフラ整備が進む深セン。5月21日には深センの全口岸(イミグレ)で5Gネットワークの完全対応が完了しました。
これにより5Gと様々な技術を掛け合わせた「スマート口岸」の実現に向けて前進していきます!
Source:
老蒋看通信:“深圳速度”再现!深圳5G City是怎样炼成的?
ShenzhenDaily: Full 5G coverage at SZ airport 深圳机场实现5G网络全覆盖
目次
深セン各所で5Gネットワーク構築が加速
深圳市は医療や教育分野をはじめとして各方面での5Gによる改善プロジェクトを立ち上げ、業界をリードしていく考えです。
深圳電信の5Gユーザーはすでに100万人超え
別記事によると、深圳電信(Shenzhen Telecom)の5Gユーザーは現在100万人を超えたとのこと。過去2年間で深圳電信は、深圳市政委員会と市政府の5G開発計画に総額約25億元(約380億円)を投資して、5Gネットワークの構築を加速させています。
深圳電信だけで100万人なので、他の2社を合わせると(単純計算ですが)300万人は超えていそうです。
広東電信のゼネラルマネージャーは「5Gネットワークと5Gテクノロジーの普及により、5Gが数千の産業に真の力を与える」と述べました。そしてHuaweiは、中国電信の長期的な戦略的パートナーとして深センでの5Gの構築に投資しているとのこと。
口岸内外には104の基地局設置
新型コロナウイルスの影響によりすべての口岸で大幅に利用者が減少しましたが、これを機に深セン市は深圳電信(Shenzhen Telecom)・深圳移動(Shenzhen Mobile)・深圳联通(Shenzhen Unicom)と共に各所で5Gインフラ構築を加速してきました。
先日は、2020年8月末までに深セン市全域を5Gネットワークでカバーするとの指針が報道されましたが、深センの各口岸は5月21日に5Gシグナルを完全にカバーし、一足先に実現したことになります。
現在、口岸内外に104の屋外基地局が建設されており、5Gの信号は交通検査場・車線・口岸広場など公共の検査エリアをカバーしています。
5Gによる「智慧口岸」(スマート口岸)の構築を推進
5Gインフラを深センの口岸で完全対応したのには目的があります。
深圳市は5Gインフラを整えることで、「智慧口岸」(スマート口岸)の構築を推進していく考えです。
2019年に、深圳市港湾局は深圳税関やHuaweiと協力して密輸を検出する5Gスマートグラスを開発し、すでに深圳湾口岸で試験運用を開始しています。他にも無人車両を初めて導入し、新型コロナウイルスの感染拡大防止に役立てています。
今後は5Gアプリケーションの研究を積極的に推進し、5G + VR高解像度旅客案内、5G +ドローン、5G +スマートロボット、5G +スマート検針、5G +スマート照明など応用してゆき、他の施設も5Gネットワークに相互接続していく予定なのだそう。
深圳空港は41の屋外5G基地局を計画
深圳宝安空港は、ターミナル3、飛行エリア、貨物エリア、地上の公共交通エリアを完全にカバーできる41の屋外5G基地局を計画しました。
ダウンロード速度は最大1.9Gbps
提携企業は上記と同じく3つの主要通信事業者ならびにHuaweiですが、速度テストの結果は空港での5Gネットワークの速度が4Gの15倍に増加したとのこと。ダウンロード速度は最大1.9Gbpsに達する可能性があります。つまり、1GBの高解像度映画を10秒でダウンロードできるのだそう!
「スマート空港」の実現!
深圳宝安空港は、中国民間航空局(CAAC)により「スマート空港」建設の代表例として選ばれました。
年間約5,000万人の乗客を処理する深圳空港は、5Gテクノロジーを使用して飛行機の出発をライブストリーミングしたり、偽の身分証明書を特定するためのインテリジェントなセキュリティチェックや、自動ID検証システム、顔認識システム、手荷物コンベアシステム、X線スキャンシステム、ボディチェックシステム、手荷物再検査ワークステーション、および乗客と荷物の照合システムを装備していく予定。
また、Huaweiと連携したインテリジェントなスタンド割り当てシステムの適用により、年間約400万人の乗客が搭乗ゲートから飛行機までシャトルバスに乗る必要がないのだそう。
世界で最も通過旅客数の多い口岸と言われる羅湖口岸を含む、深センと香港の各口岸は通行再開の兆しが見られていますが、5Gネットワークの活用により手続きもよりスマートになることで混雑も緩和されていくことを期待します。
深セン最先端の企業と組んだインフラ整備は本当に強いですね。5G時代をリードするという自負も伺えます!