先日、深圳北駅地区都市計画新デザイン案のコンペティションが行われ、日本設計が見事第一位を獲得した、と報道されました。
複数の地下鉄・高速鉄道路線が入り混じり、中国南部最大の交通ハブである深圳北駅。将来は大湾区の玄関口ともなるため計画には様々な要素を考慮しなければなりませんが、どのようなデザインが採用されたのでしょうか?コンペに提出された具体案をご紹介します。
開発エリア
対象となるエリアは深圳北駅の周辺。深圳北駅は2011年末に正式オープンしました。
竜華区のランドマークであり、中国南部で最大の面積を持つ交通ハブと言われている深圳北駅。
現在は地下鉄4、5、6号線、香港と広州をつなぐ高速鉄道「広深港高速鉄道」、厦門と深圳をつなぐ高速鉄道「厦深铁路」の停車駅として利用されていますが、将来は地下鉄22、27号線、そして高速鉄道「深惠城际线」の停車駅にもなります。
コンペティション経緯
2020年3月に、深圳北站枢纽地区城市设计国际咨询(深セン北駅地区都市デザイン国際協議)の主催者は当コンペティションの告知を行い、ヨーロッパ、アメリカ、アジア太平洋およびその他の地域と国の合計81の参加機関から登録を受け取りました。
2020年6月、最終的に6つの候補機関が最終的に選ばれました。レビューした専門家は、中国工程院学者、華南理工大学建築学院院長などの9人。
コンペティション上位3チーム
1位:株式会社日本设计+日本太平洋咨询设计株式会社+深圳市华汇设计有限公司
2位:Henning Larsen Architects A/S+Ramboll Singapore PTE Ltd.(安博集团)+戴水道景观设计咨询(北京)有限公司
3位:艾奕康设计与咨询(深圳)有限公司+肃木丁建筑设计咨询(深圳)有限公司+华东建筑设计研究院有限公司
一位 日本設計の深圳北駅設計案
深圳龙华融媒发布の記事内に各チームのPVが公開されていますが、日本チームの詳細デザインを見てみましょう。
上空からの全体図
CROSS GATE x DOUBLE TERMINAL
真ん中の円が中心となります。
TERMINAL x DOUBLE
CROSS x GATE
4・6号線と並行するエリア「中央服務軸」には「城市緑谷」と呼ばれるラインがあり、いくつもの緑地帯・公園を設置。
地下鉄22、27号線、「深惠城际线」などの交差地点からの連携を強化。
通勤・乗換のための駅でなく、休息・買い物といった生活のハブになることを目指している模様。
複数の地下鉄・高速鉄道路線といった多次元転送を処理する深圳北駅。
都市公園を作り、駅・都市・自然を調和よく統合した設計です。
機能的にも大湾区の玄関口としてふさわしいデザインになりそうです。
実現に向けて
他の2チームのPVを見ると、2位も3位も自然との共生に重きが置かれた設計となっているようでした。
ただ周辺交通機関との関係性についてはいずれもあまり強調されていなかったため、軍配の上がった1位の設計はそのあたりのバランスが取れていたのが要因だったのかもしれません。
今後は実現に向け、7ヶ月かけて設計計画の最終決定を行います。
コンセプト画像は大抵どれもかっこいいですが、問題はその通り実現するかどうか…
ここで妥協せず日本の底力を見せて欲しいですね。楽しみにしています!
Source:
深圳商报:先睹为快!深圳北站打造湾区超级枢纽中心方案惊艳亮相