深セン市は、宝安区西側のエリアに人工ビーチ「前海湾人工ビーチ」の建設計画を進行中です。
観光・レジャーとしての利点のみならず、沿岸保護能力・生態学的価値の向上にも寄与するこの人工ビーチ計画。テンセントのスマートシティ「NET CITY」など注目を集める前海エリアの新たな注目スポットになりそうです。
深圳市自然資源局(海洋漁業局)による計画
深センの東側には大梅沙や大鵬新区の西冲・東冲などの有名ビーチがありますが、今回の話は宝安・前海周辺の西側エリア。
先日、深圳市の自然資源局(海洋漁業局)は「海洋中心都市の建設を加速するための実施計画」《关于勇当海洋强国尖兵加快建设全球海洋中心城市的实施方案(2020-2025 年)》を策定しました。その計画には蛇口国際海洋城の建設など63のプロジェクトが含まれていますが、その中に「前海湾人工ビーチ」プランが載せられています。
人工ビーチの利点
人工ビーチは人工砂を充填することにより作られますが、これには様々な利点があるそうです。
- 沿岸保護能力の向上
- 沿岸の景観・生態学的価値の向上
- 沿岸の観光スペースとレジャー・エンターテイメントの価値向上
- 周辺地域の価値と文化的嗜好の向上
人工ビーチはニューヨーク、マイアミ、モナコなど世界中で作られています。
中国国内にも厦門、珠海、三亚(海南)、上海、天津等の都市にもあるようですね。
人工ビーチ建設予定地は?
ビーチの具体的な場所はまだ不明ですが、「前海湾人工沙滩」(前海湾人工ビーチ)と呼ばれるからには以下の紫の点線内になりそうです。
「深圳湾休閑帯」ビーチも価値向上に貢献
「深圳湾休閑帯」と呼ばれる、深圳湾口岸の近くに位置する海岸線も人工ビーチの一つ。
このビーチの完成は、海岸線の観光価値、装飾的価値、生態学的価値を高めたのだそう。
何度か訪れたことがありますが、確かにここは老若男女楽しめる人気スポット。
海の向こう側には香港があり、景観も良いですね。
メンテナンスは必要
人工ビーチは作れば良いというものではなく、定期的なメンテナンスが必要となります。
例えば定期的な砂の補充、そして海からのゴミやビーチのゴミを定期清掃することなど環境・景観の維持には労力が伴います。
海洋中心都市としても発展を進める深セン市。当計画の実現時期は明記されていないものの、2020-2025年の5ヶ年計画として進められているので今後5年で実現されるのかもしれません。
深センは建築ラッシュが続いていますが、昨今の建設計画は環境保全に気を遣っている様子が伺えます。今回の前海湾人工ビーチ計画も期待できそうです。
Source:
ShekouDaily: Shenzhen Plans to Build Artificial Beach