中国内陸の江西省と深センを結ぶ高速鉄道「赣深铁路」の開通予定日まで1年を切りました。
今まで深センからは少しアクセスの悪かった中国内陸部へのルートが改善される待望の路線、「赣深铁路」の停車駅やルートマップなど詳細情報を紹介します。
赣深铁路とは
赣深铁路(英語名:Ganzhou to Shenzhen high-speed railway)は、江西省赣州市南康区の「赣州西」駅から、広東省深圳市竜華区の「深圳北」駅までを結ぶ全長436.37kmの高速鉄道です。2016年12月に着工し、総投資額は641.3億元。設計速度350km/hで2021年に開通予定。
停車駅
赣深铁路は、赣州市(江西省)・河源市(広東省)・惠州市(広東省)・東莞市(広東省)・深圳市(広東省)を通過します。
停車駅は、赣州西ー信丰西ー龙南东ー定南西ー和平东ー龙川西ー东源ー河源东ー博罗北ー惠州北ー仲恺ー塘厦ー光明城ー深圳北の14駅。
深圳から惠州までは18分で到着
今まで、深センから高速鉄道で中国内陸部や北部に向かうには西の広州側(広深港高速鉄路→京広鉄路)を使うか、東の海岸沿い(杭深鉄路)を利用される方が多いですが、その真ん中を通る新たなルートです。
現在、深圳から惠州までは最速の高速鉄道を利用しても30分ほどかかりますが、この赣深铁路が開通するとわずか18分で着いてしまうのだそう!
将来は西丽駅まで拡張予定
報道によると当路線は、最初は深圳北駅を終点とするものの、現在西丽に建設中の高速鉄道駅完成後は光明城駅からこの西丽駅への路線に切り替わるようです。深圳北駅の旅客者数はまもなく飽和状態になるため、この西丽駅を建設することで乗客の流れを調整したいという思惑があります。
西丽駅には以下の路線が順次開通することになり巨大なハブ駅となる見込み。将来的に西丽駅は規模の点で深圳北駅を超えると言われています。
4つの高速鉄道
- 赣深铁路(江西赣州—广东深圳)
- 深茂铁路(深圳—茂名)
- 深汕铁路(深圳—深汕合作区)
- 深珠城际(深圳—珠海)
2つの都市間鉄道
- 深惠城际(深圳—惠州)
- 深莞增城际(深圳—东莞—广州增城)
4つの地下鉄
- 13号線
- 15号線
- 27号線
- 29号線
開通予定時期は2021年9月?…しかしスケジュールはタイト
赣深铁路の開通時期は、以前は2020年内と言われていましたが、2019年には2021年9月30日と報道されました。各駅は2021年4月頃に順次工事が完了していく見込みのようです。
しかし、2020年に入ると新型コロナウイルス及び過度の降水量による影響のため、プロジェクトのスケジュールは厳しくなっている模様。そのため国慶節期間中も500人以上の労働者が昼夜2交代で働いていたのだそう。
公開されている画像を見ると、岩盤を発破したりトンネル作成も行われており、完全に新たな道を切り開いているのが伺えます。
国土の広い中国内を移動する上で欠かせない高速鉄道。友人のロシア人は深センから広州で乗り継いだ後ハルビン行きの列車に乗り、家族で3日かけて故郷のウラジオストクまで戻っていましたが、今後もたくさんの人を運んでいくのでしょうね。工事には危険も伴いますが、無事に完成されることを願っています。
Source:
深圳本地宝:赣深高铁开通时间、站点设置、规划线路图、车次安排、最新进展
赣州晚报:赣深高铁迎重大进展 预计2021年9月30日全线通车