深セン初の港を横断する「妈湾跨海通道」は、蛇口・赤湾方面からテンセントのスマートシティ「NET CITY」を通過し宝安中心区へと通じる現在建設中の海底トンネル。東莞や広州へと続く沿江高速道路にも接続し、発展著しい前海エリアにあって注目されているルート。
完成は2023年と意外に早く、これにより周囲の貨物や旅客の交通動線がアップデートされます。
妈湾跨海通道
妈湾跨海通道は、南山妈湾港区の「妈湾大道」と「月亮湾大道」の交差点を起点とし、前海湾を横断して宝安区大铲湾港区に至り、沿江高速の大铲湾收费站(料金所)の西乡大道が終点となります。
路線の総延長は約8.05kmで、1.1kmは大铲湾の水中、残りの約7kmは陸上となる見込み。地上道路と地下道路に分かれており、地上部は両方向6車線、設計速度40-60km/hの都市幹線道路。
地下道は設計速度80km/hの対面6車線の都市道路。トンネルの総延長は6,247m。深さはおよそ29mとのこと。
中国最大のトンネル掘削マシンを使用
当エリアの掘削工事は一筋縄にはいかない模様。柔らかい地層と硬い岩盤が存在することに加え、海洋環境下のため機械が腐食する恐れもあるとのこと。
そこで、今回用意されたトンネルの掘削に必要な「シールドマシン」と呼ばれる機械は直径15.53mと中国最大の大きさ。バランスのとれた圧力の制御精度が高く、工事の進捗が速いのだそう。掘削は2021年前半に開始する予定です。
2023年に開通予定
妈湾跨海通道は2023年に開通予定。現時点では車道専用道路のようですが、地下鉄との接続も容易になると思われます。どうせなら妈湾跨海通道にも地下鉄を通らせて宝安空港(ひいては東莞・広州)へのショートカットを作って欲しいところ。
この周辺はテンセントのNET CITYや深珠通道など現在着々と工事が進んでいるエリアに加え、地下鉄15号線(「铁路公园」を始点として将来高速鉄道のハブとなる「西丽」駅に接続)も建設中ですし、香港から広州に向けて計画中のリニア線もこの付近を通るのかもしれません。
妈湾、赤湾、そして大铲湾の貨物や旅客輸送にも大きな影響を与える妈湾跨海通道。数年後にはガラッと様変わりするのでしょうね。
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深圳梦:深圳第一条海底隧道要来了!妈湾跨海通道,即将“入海”!