6月28日、香港行政長官 林鄭月娥(キャリー・ラム)氏は、中国共産党創立100周年記念式典に出席するため北京を訪問。この機会を活用して中国本土と香港の相互往来再会に向けた協議が行われる模様です。
深センでは、7月10日までは厳しい流行防止策を取り続ける方針のため、7月11日以降に相互往来の道筋が建てられるのではないかと期待されています。
【深セン】7月10日までは厳戒態勢
林鄭月娥(キャリー・ラム)氏は、6月28日から7月1日までの4日間、北京を訪問中。党創立100周年を祝い、新チームを率いて中央政府関係者と面会するほか、香港行政府としては今回の訪問を中国本土との早期通関のためにも活用したいと考えている模様。
今後1ー2週間は、全国的に新型コロナウイルスに対する警戒が厳しくなる見込みです。7月1日の祝賀会の後も、大陸では流行防止策を一気に緩和することはないと言われており、深セン側は7月10日までは流行を厳しくコントロールし、その後は(議論の後に)解放に向かうようです。そのため、7月11日が重要なポイントとなります。
【香港】新型コロナ感染状況ーマカオとの相互往来は先送りに
香港では2021年4月まで感染を抑え込むことが難しい状況でしたが、5月にかけてようやく落ち着きを見せ始めました。
6月21日には香港における市中感染確認ゼロ14日間を達成し、すでに440日以上にわたって市中感染ゼロが続くマカオとの往来制限緩和に関する協議が両者間で正式にスタート。
しかし、6月24日には香港空港での業務に従事する男性1人、27日には空港業務従事者の濃厚接触者の中から1人の市中感染確認例が発生してしまい、早ければ7月2週目に実現の見通しだった香港ーマカオの相互往来が先送りに。
香港のワクチン接種率は、6月27日時点で1回目の接種完了が31.6%、2回目の接種完了が20.7%。累計接種回数は356万1,376回です。6月28日の香港の市中感染例は再度ゼロとなり、小康状態に戻りました。
【マカオ】相互往来条件は「28日間感染者ゼロ」
数日前にキャリー・ラム氏は、香港ーマカオ相互往来円滑化のため、関係者にワクチン接種やウイルス検査などを義務付けると述べましたが、マカオ行政府が香港に提案している相互往来再開の条件は「清零28日要求」(28日間感染者ゼロ)で、香港は現在のところこの条件をクリアすることができていません。
しかし、今回協議が行われるであろう深センー香港間の相互往来に進展があれば、マカオー香港間の要件も変更されるのではないかと期待されています。同時期にはマカオ行政長官である賀一誠氏も北京を訪問する予定のため、ここで両特別行政区のトップが会談し、意見交換をする機会があるかもしれません。
各地域のトップが一堂に会する7月1日の北京で、色々な進展が期待できそうです。
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