日本もついに海外在住邦人への新型コロナワクチン接種やワクチン接種証明(ワクチンパスポート)に関する取り決めが本格化してきましたが、中国もワクチン接種者に対してワクチンパスポートを発行し始めました。
現在中国では北京・上海・広州・深圳の4大都市で申請可能。ワクチンパスポートの申請場所と申請方法を解説します。
【日本】海外在住邦人向けのワクチン接種情報(要約)
外務省 海外安全ホームページに記載されている、海外在住邦人向けのワクチン接種情報は以下に要約されます。(詳細な点はリンク先をご確認ください)
- 8月1日から、日本国内に住民票を有しない海外在留邦人を対象に、成田空港及び羽田空港の入国後エリアに設置される特設会場においてワクチン接種事業を実施予定。
- 7月19日正午(日本時間)から、特設予約サイトを通じたインターネット予約受付を開始。会場での当日申込や電話による予約受付は行わない。
- 接種対象者(以下の全ての条件を満たす方)
(1)在留先におけるワクチン接種に懸念等を有している日本人又は再入国する外国人の一部
(2)日本国内に住民票を有していない方(転出届を提出済みの方)
(3)接種を受ける時点で満12歳以上である方 - 終了時期は、海外在留邦人の希望も踏まえ、2022年1月上旬を予定。
- ワクチンはファイザー社製。標準的には3週間の間隔をあけて2回接種を受ける。
- 接種費用については利用者本人の負担はなし。
- インターネットの特設予約サイトを通じて2回分の接種予約申請を行う。予約は接種日の2か月前から1週間前まで可能。予約の変更・キャンセルは接種日の前日まで同サイトを通じて可能。
- 予診票、接種記録書をリンクからダウンロードし、事前記入したものを接種当日持参する。
- 接種後は、接種日、接種場所、接種したワクチンのメーカー、ワクチンのロット番号、医師名等が記載された接種記録書が渡される。
- 2回目の接種日に、事前記入した申請書を接種会場の受付に提出により、その場で接種証明書を発行。(郵送も可)
これまでに中国では30万人以上の外国人がワクチン接種済み
中国新聞社によると、中国では7月中旬の時点で30万人以上の外国人が新型コロナワクチンを接種しており、合計接種数は50万回以上に上ります。
2021年初めに発表された国勢調査のデータによると、2020年に中国大陸に居住している外国人は合計84万5,697人。つまり現在は三分の一強の接種率です。
中国版ワクチンパスポート概要
現在米国では、秋の新学期に向けて新型コロナワクチンの完全接種とワクチン証明書の提示を登校の条件とする大学が増えており、中国が発行するワクチンパスポートは今後それらの証明書を必要とする中国人留学生などの必要に応えるものとなります。(具体的な要件は各学校により異なる模様)
証明書(以下ワクチンパスポートと呼びます)には以下の2種類が用意されているようです。
「小红本/国际旅行健康检查证明书」と呼ばれる、国際旅行健康診断証明書
「小黄本/疫苗接种或预防措施国际证书」と呼ばれる、国際ワクチン接種・予防措置証明書
これらのワクチンパスポートですが、現時点では前述した通り中国国外に渡航する計画をしている中国人留学生などをまずは対象としているようですので、この段階で日本人が取得をしても意味はないと思われます(外国人が取得できるのかも不明です)。日本ー中国間での合意が取れ次第効力を持つことになるかもしれませんが、以下に申請方法を記載します。
ワクチンパスポート申請には、以下の資料を持参してください。
- パスポート
- ワクチン接種証明書
- 証明写真2枚
- 総費用 60 元(都市により異なる場合あり)
現時点でワクチンパスポートの申請ができるのは、中国国内では以下の4箇所になります。
北京
海关总署(北京)国际旅行卫生保健中心
住所:北京市东城区和平里北街20号
電話番号: 010-64274239、58648801
上海
上海国际旅行卫生保健中心
住所:上海市长宁区金浜路15号
電話番号:021-62688851
広州
广州国际旅行卫生保健中心
住所:广东省广州市天河区龙口西路207号
電話番号:020-87537322
深圳
深圳国际旅行卫生保健中心
住所:广东省深圳市福田区皇岗口岸生活区1号综合楼
電話番号:0755-83774013(体检)、83774007(接种)
各国でワクチン接種が進んでいる中、ワクチンパスポートの各国間での調整も待たれますね。数ヶ月以内には国際的なワクチンパスポートの整備ができることを期待します。
Source:
OneTubeDaily: How Many Expats Got Vaccinated in China!