何かと話題の東京オリンピック。スケートボードや卓球など各種競技が盛り上がりを見せていますが、深センの企業が設計したスポーツ施設や設備が東京オリンピックでも存在感を示しています。
夢の島アーチェリー場のスタンドや、世界最軽量のマウンテンバイクもメイドイン深センです。
東京オリンピックで公式採用された深セン企業
夢の島公園アーチェリー場スタンド
東京オリンピックのメイン会場となる新国立競技場からわずか5kmの場所にある夢の島公園アーチェリー場のグランドスタンドは、北京オリンピック、リオオリンピック、カタールワールドカップ、韓国F1、シンガポールF1など、世界のトップイベントのサプライヤーである深圳领先康体实业有限公司(Avant Sports Industrial Co.,Ltd)社が建設しました。
このスタンドシステムは、東・西・南スタンドの3つの部分に分かれており、メインとなる南スタンドの1列目の高さは10.6m、一番高いところは18.6mで、メディア席、プレス席、撮影台、放送台等を設置。下部には総合コントロールルーム、ラウンジ、会議室、トイレなどが備わっています。
東西スタンドの1列目の高さは2メートルで、撮影・放送用台座、車椅子用台座、バリアフリー用スロープが設置されています。
建設中は現場の状況に合わせてオリジナルの図面を基にスタンド全体の最適化が図られ、観客の避難を容易にするために回転階段の追加やバリアフリーの標準化が行われました。また東京湾岸に位置して風の影響を受けやすいためスタンドシステムの耐風性が強化されたとのこと。
世界最軽量の9.6kgを実現した深セン製マウンテンバイク
中国国際マウンテンバイクチームの公式自転車ブランドは、深圳市喜德盛自行车股份有限公司(XDS Shenzhen Xidesheng Bicycles Co. Ltd.)社です。光明区の自転車文化産業園に本社を持つこのXDS社は1995年に設立され、現在は中国を代表する自転車メーカーとなり、年間1,000万台以上の自転車を生産し世界の50以上の国と地域に販売されています。
この深セン製オリンピック仕様バイクのフレームはわずか1.15kg。全体の重さは9.6kg。このタイプでは世界最軽量なのだそう。
フレームに龍の模様が描かれている当バイクは、航空宇宙グレードのT1000カーボンファイバーを使用し、380枚のカーボンファブリックで構成。最先端のカーボンファイバーフレーム製造技術を用いて丁寧にカスタマイズされています。バイク全体の軽量化、高強度化、快適性・ハンドリングの向上、構造の最適化も実現しています。
XDS社は現在1万人以上の従業員を擁し、中国最大の新マグネシウム合金製自転車の研究開発・生産拠点、そして世界最大のカーボンファイバー製自転車の研究開発・生産拠点など世界各地に5つの生産拠点を持ち、現在の中国における主要な自転車生産拠点の1つとなっています。
深センといえばIT機器製造を思い浮かべる方は多いですが、このようなIT以外においてもメイドイン深センのプロダクトがあることが分かります。このような観点で探してみるのも面白いですね。
Source:
EyeShenzhen: SZ-made products shine at Tokyo Olympics 深圳“智造”点亮东京奥运会
内容来源: 深圳晚报
记者:黄文、汤宛英