深セン市は8月4日の時点で、2,861万回の新型コロナワクチン接種を行い、2回目の接種完了者は1,310万人を超えました。広東省全体では1億7,000万回を突破しています。
深センは現在1日最大60万本のペースで接種が進んでおり、ITを駆使したワクチン需給調整に加え、高齢者には特別車両の訪問接種サービスも行われています。
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広東省全体では1億7,000万回を突破ー接種率は58.94%
8月7日24時の時点で、広東省では合計1億7,073万5,700回の新型コロナワクチン接種が行われ、合計7,426万6,000人が完全接種完了しています。広東省の住民人口1億2,600万人を基準にすると、全人口に対する完全接種率は58.94%となります。
深センは2,861万回の新型コロナワクチン接種完了
中国の中でも非常に重要な港湾都市である深センは、新型コロナワクチン接種がかなりのスピードで進められており、現段階では高齢者や学生グループが積極的にワクチン接種を受けています。8月4日24時までに、深セン市は2,861万回のワクチン接種を行い、1回目の接種完了者は累計1,561万人、2回目接種完了者は1,310万人を超えたとのこと。
2,861万回の接種はどのようにして行われたのでしょうか。 深センでは大規模な臨時接種場の設置、2級以上の医療機関での接種場の設置、固定接種場、移動式接種車、バス輸送といったサービスを導入しています。
高齢者向けのサポートも
7月からは、60歳以上を対象としたワクチン接種サービスが本格的に開始され、スマートフォンを使いこなせない人には看護師やボランティアがサポートし、携帯電話を持っていない場合は紙への記入をサポート。地域によっては高齢者がバスを降りたらすぐにワクチン接種を受けられるように送迎サービスを行っています。
8月4日24時までに、市内の60歳以上を対象に累計42万人が1回目の接種完了、累計20万人が2回目の接種完了し、合計62万回の接種が行われました。
また、市内の15~17歳に対しては合計27万回、12~14歳には合計3万回の接種が行われました。
1日の最大接種数は60万本
現在、市の1日の最大接種数は60万本。 ワクチン接種の「ラストワンマイル」を埋めるため、ワクチンの移動接種車や特別車両での訪問サービスなどを開始しています。
また、技術革新もワクチン接種に重要な役割を果たしています。ITを駆使して各エリアの接種データをまとめ、各接種地のワクチン到着状況、接種状況、在庫状況や、ワクチンの需要・接種能力をリアルタイムに測定。接種スピードの早い接種地を優先してワクチンの供給量を増やすことができるのだそう。
深センでは、ワンクリックで玄関先にある新しいコロナウイルスの予防接種会場を見つけることもできます。
地図アプリと連携して接種会場の検索が可能に
深セン市保健衛生委員会は、大手地図アプリの高德地図、百度地図、騰訊地図と協力して、ワクチン接種場所の検索機能を開始。市内の固定接種場所と臨時接種場所を探すことができるようになりました。
感染率が倍増しているデルタ株の潜伏期間は4日強程度で拡散力が大幅に強く、入院リスクも2.6倍に高まりましたが、現在接種されている不活化ワクチンもデルタ株には有効であるとしています。
例えばチリで1,000万人以上を対象にした調査では、SINOVAC(科兴)社のワクチンは全体で65%以上の防御効果があり、87.5%の重症化予防効果があったとのこと。
3回目のブースターは当面必要なし
現在のところ、1年以内にワクチン接種を完了した方は当面ブースターの必要はない、と伝えられていますが、ワクチン接種を終えて6~12ヵ月以上経過した高齢者や、免疫機能が弱っている人、リスクの高い地域で働かなければならない人、感染リスクの高い職業に就いている人などに、いつ、どのようにブースター接種を行う必要があるのかについては、研究が進められています。
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