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深セン市内の約1,000の公園をつなぐ「山海連城計画」緑道ネットワークプロジェクト進行中

これはすごい。

深セン市では、市内の約1,000の公園を緑道と回廊でつなぐ「山海連城計画」と呼ばれる緑道ネットワークプロジェクトが進行中。

植物の横にQRコードを設置したスマートガイドやPM2.5のモニタリング表示など、「スマート緑道」を実現しています。

山海連城計画」

この"山海連城計画"(山海连城计划)は、「山と海が都市をつなぐ」という意味のプロジェクト。

"山海連城計画" Image via 深圳市规划和自然资源局

山海連城計画」プロジェクトの第一段階は、山間部の4つの展望台と5つの回廊と橋で構成されており、2021年中に開始予定。

南山区の大南山、福田区の梅林山塘朗山、宝安区の平峦山の4箇所に展望台が設置され、他に55の公園クラスターが建設されます。

一脊一带十八廊」

同時に、連続した生態系保護のパターンを形成する"一脊一带十八廊"(一つの背骨、一つのベルト、18の回廊)の確立が計画されています。

"一脊一带十八廊"は、一山の尾根、一沿岸のベルト、八つの山の回廊、十の水の回廊が骨格となっており、深セン内の百本の都市遊歩道と千の公園と接続されています。

一脊一带十八廊 Image via 深圳市规划和自然资源局

「一脊」

「一脊」は、深センの中心部を100kmに渡って伸びる緑の山脈で、自然保護区、森林公園、カントリーパーク、湖や貯水池などの自然要素を必要な生態系の橋でつなぎ、約1万種の野生生物の生態系の住みかとなっています。

「一脊」 Image via 深圳市规划和自然资源局

一带」

大亚湾、大鹏湾、深圳湾、前海湾、珠江河口を東西に結び、湾、半島、湿地帯、ビーチをまとめた東西の沿岸ベルト。

前海湾 Image via 深圳市规划和自然资源局

八廊」(山の回廊)

8つの「山の回廊」は、たくさんの独立した丘や山の尾根から海岸地帯までをつなぐ生態系の回廊のこと。

市民や観光客は、ある時は山の尾根から山と海の街のパノラマを眺め、ある時は水辺から超高層ビル群と街のスカイラインを眺め、またある時は海辺の展望台から湿地帯と自然保護区の鳥たちを眺めながら、変化する風景を体験することができます。

竹子林山廊 Image via 深圳市规划和自然资源局

十廊」(水の回廊)

10本の「水の回廊」は、山と海の間にある川をベースにした回廊のこと。水を脈動として、公園、ショッピングエリア、地下鉄駅などのポイントをつなぐ計画です。

大沙河山海连廊 Image via 深圳市规划和自然资源局

スマート緑道の整備

ハイキングやトレッキングなどのアウトドア活動に対する一般の人々のニーズに応えるため、深センでは東西を貫くハイキングコースの建設を計画中。主要ルートの総延長は300kmを超え、次々と公園を結んでいきます。

深圳人才公园绿道 Image via 深圳商报

計画の最初のフェーズは、縦線は光明松山湖緑道から深圳湾滨海緑道まで、横線は宝安凤凰山绿道から大鹏鹿嘴段绿道まで。

深圳湾滨海休闲带西段绿道 Image via 深圳晚报

緑道はそれぞれが独自の特徴を持ち、相互に連結されるだけでなく「スマート化」もされるのだそう。

中心公园绿道 Image via 深圳晚报

例えば、建設中の光明马拉松山湖绿道では、緑道のルート案内、気象情報、歩行者の流れ、街灯、安全警告などの情報が電柱に表示される「スマート電柱」が設置されています。宝安环石岩湖绿道では、スマートモニタリング、無線中継、環境モニタリングなどの技術を用いて、緑道の管理・運営が行われてています。スポンジシティの概念を緑道の建設に取り入れ、雨水を蓄える池、浸透舗装、水をろ過する芝生の帯など、一連のデザインにより、緑道の持続可能な開発システムを推進しています。

宝安环石岩湖绿道 Image via 深圳晚报

淘金山绿道广东省立绿道2号线罗湖段)は深圳貯水池の西側に位置しており、緑道の区間は約7km。東側の梧桐山绿道と合わせて深圳貯水池周辺の緑道の一部を構成しています。

この緑道では、個人に合わせたフィットネス・ソリューションを得ることができるようになり、他にも植物の横にあるQRコードを読み取ることで、自然に関する知識を得ることができる「スマートガイドシステム」も登場。

沿線には、LEDディスプレイ、PM2.5のモニタリング、誘導式安全警告、緊急時のヘルプシステム、AI対話型大画面端末を設置。また、市民の安全性を最大限に確保するため道路の色を3色(赤、黒、グレー)に分けています。歩行者用/自動車用/自転車用の道路を作り、歩行者と自動車の交通を分離しています。

淘金山绿道 Image via 深圳商报

大沙河生态廊道は、大沙河の東岸と西岸に沿って約13.7km、総建築面積は約95万平方メートル。川の両側の緑の整備、歩道や手すりの品質向上、川沿いの構造物や設備の景観が改善され、南側にある深圳湾緑道や人才公園などのエリアとシームレスにつながります。

大沙河生态廊道 Image via 深圳晚报

大鹏滨海慢行系统示范段(新大-鹿嘴)は、海岸線約18.7kmを含む総延長約30kmの工事。元々の生態と自然の原野を維持し、現在の沿岸の自然の船、ビーチ、サンゴ礁などを破壊しないように行われたとのこと。

大鹏滨海慢行系统示范段 Image via 深圳晚报

深センはこれまでに、2,462kmに及ぶ緑道ネットワークを構築しており、2021年は200kmのハイキングコースを完成予定。2025年までには合計1,000kmのハイキングコースと40kmの緑道を完成させる予定です。

最近の深センは環境に配慮している様子も見受けられましたが、まさか山と公園と海を緑道でつなげてしまうとは思いませんでしたね。


Source:

EyeShenzhen: More parks, greenways to be connected 绿道串起公园,深圳启动“山海连城”计划建设

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