2016年から工事が行われていた、「京港高鉄」(北京ー香港高速鉄道)の一部となる「赣深鉄路」が12月10日に開通しました。
中国内陸部の江西省と深センを結ぶ当路線の開通により、南昌ー深圳は最短4時間42分に、贛州ー深圳は最短1時間49分、惠州ー深圳は最短22分とアクセスが向上します。
「赣深鉄路」概要
「赣深鉄路」は、中国内陸部の江西省と深センを結ぶ高速鉄道。「京港高鉄」(北京ー香港高速鉄道)の一部となり、"京港高铁赣深段"とも呼ばれます。
深セン北駅から東莞南駅、恵州北駅等を経由して江西省赣州市の赣州西駅まで全長434kmの路線となります。詳細は以下の記事をご覧ください。
全線で新たに建設された橋梁は323本、トンネルは157本なのだそう!
オープニングセレモニー
オープニングには、恵州市委員会常務委員、中国鉄路広州局集団公司党委員会副書記、南方都市報社党委書記などが出席し、大々的なセレモニーが催されました。
設計速度は時速350km
開通当初の営業速度は時速300kmでの運行となりますが、設計速度は時速350km、計画輸送能力は年間5,000万人の見込みです。
鉄道当局は現在22組の列車を手配して運行中。2022年1月10日に全国鉄道運行表調整後は、日中、週末、ピーク時の路線別に列車が配置され、1日最大92組の列車が運行されることになります。
停車は14駅
赣州西、信丰西、龙南东、定南南、和平北、龙川西、河源北、河源东、博罗北、惠州北、仲恺、东莞南(塘厦)、光明城、深圳北となります。(計画時に執筆した上記記事とは駅名や距離が若干異なります)
これにより、贛州ー深圳間の所要時間は最短で1時間49分となります。惠州北ー深圳北は最短22分で到着。
昌赣高铁に接続し、さらに北部へ
冒頭で、赣深高鉄は「京港高鉄」(北京ー香港高速鉄道)の一部と述べましたが、赣深高鉄の最北端となる赣州西駅では同じく京港高鉄の一部となる北部の昌赣高铁に接続されます。
昌赣高铁はさらに北部に進んでいきますが、江西省の南昌など主要都市への接続が容易になります。南昌ー深圳間の最速移動時間は4時間42分に圧縮されます。
今までは、赣南地区には広東省直通の高速鉄道路線がなく、また河源市にも高速鉄道が存在しない状態でしたが、当高速鉄道の開通により周辺地域のアクセスが格段と向上し、同時に広東省は「都市間高速鉄道」の主要地域となり、相互に新たな発展の機会を得ることになります。
運賃最安値は146元から
気になる運賃ですが、価格は曜日や時間帯によって変動しています。現在のところ深圳北ー赣州西の最安値は146元(2等席)から発売されている模様。
チケット購入方法
チケットの購入は、「中国铁路」WeChat公式アカウント、もしくは中国铁路12306のサイトから購入が可能です。
広東省から中国内陸・東北への鉄道での移動がしやすくなると同時に、恵州などへのアクセスも良くなりましたね。ぜひご活用ください。
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