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毎年6月18日に行われる、京東(JD.com)の大規模ECセール「618」。
2022年は過去最高受注額の3,793億元を記録しましたが、中でも深セン市は期間中に4億元相当のクーポン発行が行われ、広東省トップの売上高を記録しました。
目次
2022年は3,793億元超えの累計受注額を記録
2022年の京東618は累計受注額 3,793億元を超え、新製品の販売数は前年比20%増、30以上のトレンドカテゴリーの売上高は前年比10倍増。 また东小时购と京东到家は15万以上のオフラインの実店舗と提携、京东小时购の注文者数は前年比4倍以上となり、15の地方自治体と提携して総額7億元を超える消費券を発行しました。
深セン市商務局は京東と提携し、総額4億元相当のクーポンを発行
中でも中国31の省・市・自治区の中で、広東省は購買力1位を記録。深セン、中山、東莞など多くの場所で、地方自治体は京东小时购や京东到家と連携して消費券を発行し、これに5千以上のオフライン商店が参加しました。
5月1日より深セン市商務局と深セン市工業情報化局は、京東を通じて「乐购深圳」消費促進キャンペーンを開始。"京东智能城市消费促进"プラットフォームを通じて、総額4億元相当の消費クーポンを深セン市民に一括で発行しました。
売上高が好調なブランド/商品は
売上高で見ると、広東省の上位5都市は、深セン、広州、東莞、佛山、恵州でした。多くのローカルブランドの中でも、広東省のローカルブランド/老舗ブランドの売上高が前年比で増加。特に、美的(Midea)、华为(Huawei)、格力、维达、华帝の増加が顕著でした。一方で成長率TOP5のブランドは、广汽(GAC)、白云山、维达、华帝、格力の順となったのだそう。
商品別では、広東省の注目商品回転率TOP5は、紫金黄金(貴金属)、格力大一匹(エアコン)、博滴洗发水(シャンプー)、赫莲娜明星套装礼盒(HR ヘレナ ギフトボックス)、翠绿(貴金属)でした。 支出額が多いカテゴリーは、デジタル家電、スマートフォン、食品・飲料などでした。
京東の生鮮食品スーパー「七鲜」、新デパート「京东新百货」が好調
京東のオムニチャネルのシナリオの一つである、京東独自の生鮮食品スーパー「七鲜」は、5月20日00時から6月18日23時59分までの売上高が前年比65%増、そのうちネット注文が前年比30%増となり、過去最高を記録。中でもトロピカルフルーツと葉物野菜の取扱高は2倍になり、卵と牛肉はそれぞれ94%と79%の伸びを示しました。他にも有機食品の売上高は前年同期比58%増、食品などの定番商品では、粉ミルク、ペット用品、コーヒー、食用油などが前年比3~5倍、端午の節句のギフトボックスが同10倍となるなど、軒並み売上高が増加。
2022年の京東618が発表された5月20日には「京东新百货」のオフラインショップ4店舗が正式にオープンしました。そのうちの1店舗は、京東と高級ブランド百貨店"COSCIA"の合弁となるパイロット店で深センに出店しました。
京东新百货は、6月15日午後8時から4時間で前年比162%増、1,148カテゴリーが昨年の終日売上高を超え、2,860ブランドが昨年の終日売上高を上回ったのだそう。ファッション・アパレル、高級インテリア、ビューティ・スキンケア、スポーツ・アウトドア、高級時計のカテゴリーが爆発的に売れました。
この18日間で、京東新百貨店は531のカテゴリーの取扱高が前年比100%、9707のブランドの取扱高が前年比100%、京東本店のオフラインショップの取扱高が前年比4倍となったとのこと。
京東のeコマース物流センター「亚洲一号」はフル回転
中国各地で稼働中の、京東のeコマース物流センター「亚洲一号」は6月17日からフル回転。北京のセンターでは平均17秒に1台のトラックが出入りするようになり、ピーク時には2秒に1台のトラックが出入りしていたのだそう。
浙江省義烏市では、最大1日100万個以上の仕分け能力で稼働中。浙江省には「亚洲一号」が3つもあり、食用油やノートパソコンの年間約60%がこの倉庫群から送られているとのこと。
新型コロナの流行は購買行動にも影響を与える
2022年の618は、新型コロナの流行により生活空間や生活圏が縮小し、家電、デジタルなどのカテゴリーが成長し、ホームエンターテイメントに関わる機器の販売も好調。加えて疫病の予防と対策の正常化に伴い家庭医学の需要が高まり、健康管理サービスも好調だったようです。
特に北京や上海はコロナの影響で購買力の回復の遅れが懸念されていましたが、広東省が他地域を抑えて一位を記録したのは、北京・上海より早い段階でロックダウンから立ち直っていた点も要因かもしれません。
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