10月28日、坪山区を通る初の地下鉄路線となる14号線が開業しました。福田中心部から坪山区まで40分で到着するこの新路線により住民の利便性が大幅に向上しますが、それだけでなく無人特急運転・顔認証改札・車内ワイヤレス充電設備などテクノロジー満載の新車両です。
目次
路線長約50kmの深セン地下鉄14号線
深セン地下鉄14号線は、福田中心区の岗厦北インターチェンジを起点に、羅湖区、竜崗区を通り、坪山区の沙田駅が終点となる路線です。当路線には18の駅があり、そのうち9駅が他路線との乗り換えが可能なインターチェンジ駅です。路線長は50.34km、所要時間は約55分となります。
運行ダイヤ
14号線始発・終点の運行時間は以下の通り。ピーク時は5分25秒ほどの間隔で走行します。
岗厦北駅
始発電車:06:00
最終電車:23:30
沙田駅
始発電車:06:00
最終電車:23:00
福田から坪山まで40分で到着
地下鉄14号線は恵州に接しながら、地下鉄2号線、3号線、5号線、7号線、11号線と相互乗り入れ可能となります。開通から半年後には、14号線全体の1日平均乗客数が平日で32万人に達する見込みです。
14号線を利用すると、福田から坪山まで40分で到着します。終着駅の坪山区沙田駅でインタビューに答えた利用者の一人は「いつもは都心までの通勤に2時間以上かかっていました。14号線が開通して通勤時間が大幅に短縮され、とても便利になりました」と興奮気味に語っていたのだそう。
テクノロジー満載の新路線
14号線はただの地下鉄路線ではありません。様々なテクノロジーが満載です。
初の無人運転特急路線
また、14号線は都心と東部地域を結ぶ重要な交通回廊として、地下鉄プロジェクトの4つのフェーズの中で最も長い路線距離、最大の投資規模、最高の技術水準を誇る初の無人運転特急路線でもあります。
記者の現場画面を通して、深圳地下鉄14号線は完全自動運転の路線であり、列車のロゴカラーが黄色であることがわかる。 冬眠覚醒、障害物・脱線検知、リモートリセット・再投入などの技術を適用し、常に完全な自動運転機能を実現しました。
信号システムも完全自動運転
14号線の信号システムも完全自動運転モードを採用。より正確に列車を制御することで、列車を設定速度に近づけることができるため、列車の効率と平均走行速度を効果的に高めます。これにより運転スタッフの数が減り、管理コストが下がり、サービス品質は向上、人間の誤操作による運転遅延の減少が実現されるとのこと。
5G公共移動通信システム
完全自動運転のため、5G公共移動通信システムの構築が地下鉄建設の中核となりました。コロナ禍でサプライヤー不足といった要因によりシステムの工事は厳しいスケジュールとなったようですが、中国移動・联通・電信の大手通信会社と共に最適化とトラブルシュートを行い、結果として予定より1ヶ月早く構築を完了させることができたのだそう。
全駅の改札には「顔認証」機能も
地下鉄14号線の全駅の改札には「顔認証」端末が設置されています。顔認証での入場機能が今後試験的に稼働させてゆくのだそうです。かなり便利になりますね。
車内では携帯のワイヤレス充電が可能に
当列車は初めて横向きの座席を採用し、携帯電話のワイヤレス充電が装備されています。
深圳地下鉄の総営業距離は483kmに到達、年内に500kmを突破予定
14号線上の岗厦北駅、黄木岗駅、龙岗大运駅の各インターチェンジも今回正式に使用開始となりました。
岗厦北インターチェンジは深圳で初めて一度に5路線を建設した総合交通ハブとなり、黄木岗インターチェンジは、福田区の重要な交流拠点として乗客に3車線の交流サービスを提供。竜崗中心街の西部に位置する龙岗大运インターチェンジは4車線の交流を提供し、深センの東部開発軸と北部開発帯をカバーする、東部最大の総合交通ハブとなります。
14号線の正式運行により、深センの都市鉄道網の規模は14路線に、営業走行距離は483kmに達しました。また、地下鉄12号線、16号線、6号線の延伸工事も年内の開業に向けてラストスパートをかけています。実現すると深セン地下鉄の営業走行距離は559kmとなり、年間新線開通距離は過去最長の128kmとなります。
深セン地下鉄の計画によると、2023年には走行距離149kmの地下鉄路線が新たに開通し、2025年には地下鉄の営業走行距離が647km、2035年には1335kmに達する見込みとのこと。地下鉄の建設密度は世界トップレベルに達しています。
ますます発展する深セン都市圏の地下鉄・鉄道輸送に期待大ですね。
Source:
ShenzhenDaily:Line 14 cuts Futian-Pingshan trip to 40 mins 深圳添”东部动脉” 地铁14号线开通