移民の都市として知られる深セン市はこれまで、春節の時期になると大半の住民が故郷へ帰省するため閑散としていました。
ところが今年は、深セン空港のインバウンド旅客数は前年度比194%の増加となり、1日当たり6万人以上が訪問。春節の人気観光地トップ10にもランクインされ、新たな春節観光スポットとして注目されています。
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深セン市は春節の人気観光地トップ10にランクイン
春節期間中に人気の中国の観光地といえば海南省(海口、三亜)が思い浮かびますが、携程(Trip.com)によると2023年の春節人気観光地ランキングには深圳市もトップ10にランクインしています。
春節の人気観光地トップ10
上海、北京、三亜、広州、成都、深セン、昆明、杭州、重慶、海口
一部の観光地では「波及効果」が見られ、周辺地域の観光客数も増加しているのだそう。
南頭古城の入園者数は春節初日に5万人を突破
深圳市内には南頭古城といった歴史ある観光スポットや甘坑古镇のような客家文化を体験できるエリアがあり、客家人のフードストリートや寺院などでは中国の伝統的な花飾りや旧正月用ランタンなどの飾り付けがなされていて、観光客は特色豊かな民俗的風景を楽しむことができるようになっています。
南頭古城では旧正月初日の入園者数が5万人を突破。これは新記録なのだそう。春節期間中は20以上の照明演出がされており、客家古鎮の魅力を存分に味わうことができます。旧市街の路地内では展覧会も催されており、あ様々なアーティストの芸術・文化活動が行われている模様です。当イベントは2月5日の元宵庙会(ランタンフェスティバル)まで続きます。
世界之窗の来場者数は過去最高に
「深圳は楽しいから旧正月期間中も故郷には帰らない」という人は一定数いるようです。
世界之窗や、欢乐谷、锦绣中华、莲花山公园、深圳湾公园などの人気エリアも春節のタイミングで新しいアトラクションやアクティビティを発表しています。
世界之窗では7日間にわたる花火ツアーや300を超えるアクティビティを用意した結果、昼夜2回の公演で計約7万人の来場者があり、開園以来過去最高を記録したのだそう。
莲花山公园は園内に春節の飾り付けを施しており、着飾った人たちが新年用の写真を撮るために訪れています。
深圳空港のインバウンド旅客数は前年度比194%増
春節が始まって16日目となる1月22日には、民間航空便で深圳空港に到着した旅客数は74万5,900人で、前年度比194.59%の増加となりました。
深圳空港のインバウンド旅客数は増加の一途をたどっており、旧正月三日目となる1月24日にはインバウンドの旅客数が6万人を突破しました。復路の到着とともに深圳に到着する乗客数は今後も増加します。
深圳空港内にも旅客者呼び込みの飾り付けを実施
深圳空港では、旧正月に故郷に帰るような気分を味わってもらおうと、到着ロビーや電子画面には春節向けの画像が表示されており、深圳に到着するとすぐに春節の雰囲気を感じてもらえるようにしています。
空港内では到着旅客者向けに携帯電話のシェアリングや充電サービス、特別な乗客が使える筆談ボードを用意。新年の書き初めなどのイベントも実施されています。
交通量増加に伴い、集電後の乗り換えサービスを実施中(1/27-31)
市では帰路の交通量増加に備え、以下の終電乗り換えサービスを実施中です。
バス「北站联乘」(5元):深圳北站ー中级法院
1月27日〜1月31日 0:30-3:00バス「机场联乘」(25元):宝安机场ー广中医深圳医院ー中级法院
1月27日〜1月29日0:00-2:30
(地下鉄11号線は深圳空港駅の終電時刻を0時30分頃まで延長中です(1/26〜2/7))
他の都市と比べて歴史的には浅い都市となる深圳市ですが、観光都市の側面を持つべく様々な施策を講じている様子が伺えます。確かに旧正月という冬の時期に比較的温暖な深圳市が観光地として選ばれやすい理由は理解できますね。隣接している香港・広州・マカオと共に盛り上げていきたいところです。
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深圳机场发布:单日进港旅客超6万人次!深圳机场全力保障返程高峰顺畅有序,夜间抵深多种交通方式可选择~