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深センー香港ーマカオ「越境救急車」試験運用開始

2024年11月30日より、深センと香港間の救急車による直接越境移送サービスが試験運用を開始しました。

深センと香港の「ダブルナンバー」ライセンスプレートを付けた救急車が患者移送を行うことにより、通関にかかる時間が大幅に短縮されます。また、救急車に同乗する本土の医療スタッフは、香港病院管理局に限定登録を申請し、香港で医療行為を行う資格を取得することができるようになります。

今回の取り決めは「広東・香港・マカオ大湾区発展計画」の一部となります。今後、広東省と香港の衛生当局はさらに協力関係を深め、大湾区内にある本土都市の指定病院の範囲を拡大する予定です。

11月30日に救急車直通試験計画を正式開始、1年間試験運用

広東・香港間の救急車直通試験計画は、11月30日に正式に開始しました。

救急車に同乗する本土の医療スタッフは、香港病院管理局に限定登録を申請し、香港で医療行為を行う資格を取得します。この試験的スキームは1年間実施されます。

Image via ShenzhenDaily

この、香港の医療登録条例の改正により、救急車に同乗する本土およびマカオの医師には香港での限定的な診療権が与えられることになりました。香港の口岸に到着した時点で、これらの医師は患者を転院先の病院まで搬送しながら医療ケアを継続することが認められます。

これまで深圳の病院では、香港でさらなる治療が必要とされた患者は香港入境時に検問所で香港の救急車に乗り換える必要があるため時間のロスが指摘されていました。また、香港のジョン・リー行政長官は2023年に広東省当局と協力して越境救急車サービスの可能性を探っていると述べていました。

模擬訓練では、(深圳市内にある)香港大学深圳病院から香港の屯門病院への搬送は52分で完了しました。

「広東・香港・マカオ大湾区発展計画」の一部

これは「広東・香港・マカオ大湾区発展計画」の一部で、大湾区における救急車の越境直通サービスの実用化の第一歩となります。広東省衛生健康委員会、深圳市衛生健康委員会、香港特別行政区衛生署が共同で主導し、加えてマカオ事務弁公室や深圳市税関、香港特別行政区関連部門など多くの部門によって共同推進されています。

今回の試験運用は、香港大学深圳病院だけでなく、マカオの澳门仁伯爵综合医院(Hospital Centre S. Januario)から香港の指定公立病院へ患者を直接搬送する救急車の手配も実施されます。

Image via 香港特区政府粤港澳大湾区速递

関係各所の協力が不可欠なスキーム

この越境救急車、ただ境界を越えて患者を運ぶだけと思われがちですが、実は違うようです。

大湾区エリアにおける越境救急車の直接手配は、患者の安全だけでなく、車両、医療スタッフ、医薬品、医療用危険物などの越境移動も伴うため、安全な入境と検疫を確保するには広東省と香港の両政府の全面的な協力が必要不可欠になります。

越境救急車のスキームが発動される主な条件は、患者の臨床ニーズ、安全、利益を前提条件として、香港の指定公立病院と送り出し病院が事前に合意に達していること、加えて、濫用を防止し、境界を越えた安全を確保する仕組みが整っていること、が挙げられています。

上記のように、そこまで頻繁に利用する想定ではないようですが、香港の盧寵茂(チョンマウ・ロー)医務衛生局局長は、このサービスにより初年度に数十件の症例に対応できると述べており、今後はより多くの病院とルートを追加する計画が進行中です。

Image via 香港大学深圳医院


Source:

ShenzhenDaily:Direct ambulance service to link SZ, HK 本月将试行!粤港跨境直通救护车来了

香港特区政府粤港澳大湾区速递:粤港跨境直通救护车料本月试行

香港大学深圳医院:粤港跨境直通救护车试行计划正式运行

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