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国家移民管理局は本日、トランジットビザ免除政策をさらに緩和すると発表し、即日施行されました。
トランジットビザ免除措置を利用する外国人の中国滞在期間は、従来の最大144時間から240時間(10日間)に延長されます。また、トランジットビザ免除対象者の出入国地点が21箇所追加されます。
現在30日の短期滞在が許可されている日本人にとっては不要な措置ですが、中国政府は外国人観光客の誘致拡大を進めることで国境を越えた人の流れがさらに加速され、経済の発展に寄与することを期待しています。
国家移民管理局公布内容
国家移民管理局の正式通知は以下の通りです。
ロシア、ブラジル、英国、米国、カナダを含む54カ国の対象者は、中国を経由して第三国(地域)へ渡航する場合、24の省(自治区、直轄市)にある外国人向けの60の口岸(これまでは39の口岸)からいずれかを選んでビザなしで入国し、指定された地域に240時間以内(これまでは144時間以内)の滞在が可能です。
対象国は54カ国
欧州諸国(40):オーストリア、ベルギー、チェコ共和国、デンマーク、エストニア、フィンランド、フランス、ドイツ、ギリシャ、ハンガリー、アイスランド、イタリア、ラトビア、リトアニア、ルクセンブルク、マルタ、オランダ、ポーランド、ポルトガル、スロバキア、スロベニア、スペイン、スウェーデン、スイス、モナコ、ロシア、英国、アイルランド、キプロス、ブルガリア、ルーマニア、ウクライナ、セルビア、クロアチア、ボスニア・ヘルツェゴビナ、モンテネグロ、マケドニア、アルバニア、ベラルーシ、ノルウェー
南北アメリカ大陸(6):米国、カナダ、ブラジル、メキシコ、アルゼンチン、チリ
オセアニア(2):オーストラリア、ニュージーランド
アジア(6):韓国、日本、シンガポール、ブルネイ、アラブ首長国連邦、カタール
トランジットビザ免除対象エリアは新たに21ヶ所追加、合計60の口岸に
今回、トランジットビザ免除政策に新たに追加された21の口岸は以下の通り。
- 山西太原武宿国际机场口岸
- 江苏苏南硕放
- 扬州泰州国际机场口岸
- 浙江温州龙湾
- 义乌国际机场口岸
- 安徽合肥新桥
- 黄山屯溪国际机场口岸
- 福建福州长乐
- 泉州晋江
- 武夷山国际机场口岸
- 江西南昌昌北国际机场口岸
- 山东济南遥墙
- 烟台蓬莱
- 威海大水泊国际机场口岸
- 湖南张家界荷花国际机场口岸
- 广西南宁吴圩
- 北海福成国际机场口岸
- 海南海口美兰
- 三亚凤凰国际机场口岸
- 四川成都天府国际机场口岸
- 贵州贵阳龙洞堡国际机场口岸
変更前は39の口岸が対象でしたが、今回21ヶ所が追加されたため、60の口岸から入国することが可能となりました。
新たに5つの省が追加
これまでのトランジットビザ免除対象都市は、北京、天津、河北、辽宁、黑龙江、上海、江苏、浙江、福建、山东、河南、湖北、湖南、广东、广西、重庆、四川、云南、陕西の19ヶ所でした。今回の変更により、山西、安徽、江西、海南、贵州の5つの省が加わり、合計で24の省(区、市)が対象となりました。
新たに追加された5つの省のうち、安徽省、海南省、貴州省は省全体を行き来できます。山西省では太原と大同市、江西省では南昌と景德镇市です。 加えて、これまでもトランジットビザ免除の対象エリアだった福建省、湖北省、陝西省の行動可能範囲は省全体に拡大され、広西チワン族自治区の活動地域は南寧、柳州、桂林、梧州、北海、防城港、钦州、貴港、玉林、贺州、河池、来賓の12都市に拡大しました。
ビザなし入国者数は前年比123%増
最新の統計によると、2024年1月から11月までの間に、全国の各出入国地点で外国人の入国件数は2921.8万件に達し、前年同期比で86.2%増加しました。このうち、ビザなしで入国した外国人は1,744.6万人で、前年同期比で123.3%増加したのだそう。
国家移民管理局は今回のトランジットビザ免除対象時間・エリア拡大措置について、国境を越えた人の流れを加速し、外国との交流と協力を促進し、質の高い経済社会発展に新たな活力を注入することにつながると期待しています。
現在日本人は2025年12月末まで30日間のノービザ滞在が認められていますが、この短期滞在ビザ免除措置が2026年以降延長されなければ、今回の10日間滞在可能となったトランジットビザ免除措置を活用することになるかもしれません。
Source:
ShenzhenDaily:China extends visa-free transit stays to 240 hours 中国过境免签延长至10天