12月28日、深セン地下鉄12号線<第二期>が開通しました。
地下鉄12号線は蛇口から北上して宝安区の国際展示場まで続く路線ですが、今回さらに北に延伸することで6号線および11号線と接続され、工業団地や住宅地が集中する沙井・松岗エリアや光明区のアクセスがさらに強化されました。
目次
地下鉄5路線一斉開通
深圳地下鉄開通20周年を迎えた2024年12月28日、以下の5路線が新たに同時開通しました。
地下鉄3号線<四期>「双龙」—「坪地六联」
地下鉄7号線<二期>「西丽湖」—「深大丽湖」
地下鉄11号線<二期>「岗厦北」—「华强南」
地下鉄12号線<二期>「海上田园东」—「松岗」
地下鉄13号線<南段>「深圳湾口岸」—「高新中」
地下鉄12号線
「南宝线」とも呼ばれている地下鉄12号線は、蛇口から北上して宝安区の中心部を抜けて国際展示場に到達する路線で2022年11月に開通しました。蛇口フェリーポートや南頭古城に接続する初の地下鉄路線としても話題となりましたが、第一期は北の終点が「海上田园东」駅止まりでした。
6駅が開通、6号線・11号線とつながり光明区へのアクセスが容易に
12号線<第二期>で開通した駅は以下の6駅6区間。全長は約8.05キロメートルで全線地下トンネルとなります。
- 蚝乡
- 沙蚝
- 沙井古墟
- 步涌
- 朗下
- 松岗(6/11号線 乗換)
松岗駅は6号線および11号線と接続されたため、深圳宝安空港、世界最大級の展示会場「国際会展中心」、そして工業団地や住宅地が集中する宝安区の沙井・松岗エリアや光明区の交通のつながりがさらに強化されます。
最先端の建設プロセスを採用
12号線第2期は、最先端の建設プロセスを採用しています。「沙井古墟」駅では、世界最大の矩形管推進工法「大禹掘进号」を開発し、10件以上の特許と2つの新工法を取得しました。これは、超大断面矩形管推進工法のトンネル技術としては世界初の成功例です。また、機械掘削技術により、二酸化炭素排出量を35%削減、工期を15~20%短縮、土砂運搬量を40%削減、コストを20%削減できたと報告されています。
一方、「朗下」駅は、国内で初めて「内支撑+大分块+全装配式」(内部サポート+大型ブロック+完全組み立て)の工法を採用した地下鉄駅です。 駅の梁、スラブ、柱、間仕切りなどの構造物を工場でプレハブ化した後、現場に運び「搭积木」(ビルディングブロック)方式で組み立てられました。これにより、エネルギーの節約と建設公害の低減が実現しただけでなく、建設効率の向上とプロジェクトの品質と安全性の確保も実現しました。
また、車両は環境にやさしい低炭素の永久磁石式駆動システムを採用しており、これは深セン地下鉄初の完全永久磁石式完全自動運転プロジェクトとのこと。従来の非同期モーター牽引システムと比較して、列車のエネルギー消費を20%以上削減できると推定されています。
駅構内では独自に開発されたAIデジタルスタッフによる顧客サービスや、国内初の「自動料金徴収システム」により、顔認証・手のひら認証システムで改札を通過できるようになりました。外国人が利用できるかは未確認ですが気になりますね。深圳地下鉄は今後もさまざまな技術を取り入れていきます。
Source: