
2月23日、深センと香港をつなぐ初の越境マラソン大会「2025 深港マラソン」が開催されます。
南山区、前海自由貿易区、香港の元朗区を通るルートとなるこの大会は、深圳湾口岸を通過して深圳湾大橋を渡る越境マラソンとなります。当日は大規模な交通規制が敷かれます。
2025.02.21 UPDATE: マラソン走行ルートマップが最新化されました。
「2025 深港マラソン」走行ルート

初のクロスボーダーマラソン「2025 深港マラソン」のスタート地点とゴール地点は、男女ともに深圳湾体育中心です。深圳湾口岸と深圳湾大橋を通って香港に入り、香港西部幹線道路、東賓路、前海路を通って深圳に戻り、深圳湾体育中心でゴールとなります。
レース全長は42.195キロメートルで、香港区間は21.841キロ、深セン区間は20.354キロです。深圳国家高新区、前海蛇口自贸片区、前海深港现代服务业合作区、深圳城市核心区、そして香港自然生态区の「一湾五区」が含まれます。
マラソンは男女2つのグループに分かれて行われます。女子グループは午前7時に深圳湾体育中心からスタートし、男子グループは午前7時30分にスタートします。両グループとも深圳湾口岸から香港に入り、深圳・香港西部回廊に沿って南に向かい折り返し地点まで走り、同じ道を戻って深圳に戻ります。全ランナーが香港区間の21.8kmを2時間以内で走りきることを想定しています。
香港区間では2.5キロごとに計8か所の給水所が設けられる予定です。当イベントを成功させるべく、深圳と香港は緊密に連絡を取り合い、何度も現地視察を行い、さまざまな要因を考慮した結果上記のルートが決定されたとのこと。
この大会は「テストイベント」の位置付けのようで、参加者は過去に好成績を収めたプロの選手のみが参加でき、登録参加者の総数は100名以内のようです。
深圳湾口岸の通関処理は?

深圳と香港をまたぐこの大会、深圳湾口岸での通関処理はどうするのでしょうか。
今回、当イベントに合わせて「通关查验前置+闭环管理」(前倒し通関+閉ループ管理)モデルが設計されました。具体的には、「人脸识别+手环定位+计时计分」(顔認証+ブレスレットによる位置特定+時間計測)という3重の認証メカニズムが導入されます。
これにより「零延时、零接触、零等待」(ゼロ遅延、ゼロ接触、ゼロ待ち時間)のスマート通関を実現すると共に、顔認証、車両監視、リアルタイム位置特定などのデジタル技術が使用されることで、人や車両の動きを追跡し、大会関係者や車両の全行程管理が実現するのだそう。
当日は大規模な交通規制

イベントに伴い、深圳湾口岸の出入り口方向の前面の連絡道路(深圳湾大橋、西部海岸公路、その他の関連道路区間を含む)を閉鎖し、トラックの事前阻止措置を講じます。 また、運輸局は、口岸および関連道路の閉鎖に対応して臨時の交通整理を実施し、深圳湾口岸への越境車両および公共交通機関(緑色のミニバス、越境バス、タクシー等を含む)の運行を停止します。香港警察および道路交通局も、これらの交通整理の実施を支援します。
越境車両や人々への影響を最小限に抑えるため、通常は深圳湾口岸を利用する乗用車・貨物トラックは、当日は他の口岸を利用することも勧められています。レース中は、香港警察がコースを封鎖し、レース関係者以外の車両がレースを妨げないよう配置します。加えて、269人の大学生ボランティアと200人の地域ボランティアが誘導を行います。
また、8つの道路区間で段階的な道路閉鎖を実施します。この区間には、前海大道・临海大道、听海大道、梦海大道、鲤鱼门街,东滨路・月亮湾大道、前海路、南海大道、后海大道、后海滨路中心路といった10の主要交差点が含まれます。
周辺の影響をできるだけ軽減するべく、両政府は深圳湾口岸の一時閉鎖時間を当初の計画より6時間短い午前2時から午前11時に変更し、加えてマラソンの開始時刻を日曜日の朝7時に設定しました。

大湾区のスポーツ交流発展に寄与

深センと香港の2都市は20年以上前にマラソン大会を開催したことがあるようですが、今回のテストイベントは深圳湾大橋をレースコースとした初の越境マラソンで、広東省と香港が共同でイベントを開催したのも初のようです。
また、香港と珠海は、昨年11月に越境サイクリングのテストイベントを実施しました。ここで得られた経験が今回の通関処理にも活用されるようです。今回のテストマラソンが成功すると、今後2都市での広東・香港共同イベントのメカニズムが確立されていきます。こうした両岸の越境イベントを共同開催することで大湾区のスポーツ交流が深まっていくことが期待されています。

Source:
ShenzhenDaily:SZ-HK cross-border marathon scheduled for Feb. 23