深センと香港を結ぶ路線「港深西部鉄路」計画最新情報、香港北部から前海まで15分で到達

2021年に発表された、香港北部と深センの前海エリアを15分で結ぶ「港深西部鉄路」計画に進展が見られました。

「前海湾」駅を終端として「深圳湾口岸」駅と接続し香港北部へ繋がる新路線は、前海から香港の元朗区までわずか15分で到達することになります。完成時期は2034年から2038年を予定しています。

2021年に発表された「港深西部鉄路」計画

香港の紅磡と深圳の前海を結ぶ「港深西部鉄路」(港深西部鐵路 / Hong Kong-Shenzhen Western Rail Link)計画は、2021年に発表された香港の「北部都会区発展策略」の中で言及されていました。

香港の経済成長とイノベーションを促進し、住宅供給を増やすことを目的としたこの「北部都会区発展策略」対象エリアは、香港の元朗区北区を網羅し、天水囲(Tin Shui Wai)、元朗(Yuen Long)、粉嶺(Fanling)、上水(Sheung Shui)周辺地域を含んでいます。総面積は香港の総面積の約3分の1にもなる3万ヘクタールに及び、今後20年間にわたって香港の都市開発と人口増加の中心となる活気あふれる地域となることが期待されています。

全長18キロの新路線、香港ー深圳で合計5つの駅を設置

画像クリックで拡大 Image via 立法會交通事務委員會

当初深圳側は「前海」駅のみ接続する予定だったようですが、今回は深圳湾にも駅を追加すると発表しました。深圳湾周辺はすでに開発が進んでおり、南山区・后海地区の重要エリアに加えて深圳湾口岸に近く、多くの方の利用が想定されています。そのため前海に駅を1つだけ設けるよりも費用対効果が高まります。

当路線は全線が地下に建設され、5つの駅が設置される予定です。香港側は、洪水橋(Hung Shui Kiu)、厦村(Ha Tsuen)、流浮山(Lau Fau Shan)の3駅、深圳側は、深圳湾口岸(Shenzhen Bay Port)前海湾(Qianhai Bay)の2駅となります。

香港側の終端となる洪水橋駅ですが、香港MTR「屯馬線」にも新しく洪水橋駅を建設します。ここで路線が接続されることになります。全長は18.1キロメートルで、深圳区間は約10.8キロメートル、香港区間は約7.3キロメートルとなります。完成予定は2034年から2038年です。

香港北部から前海まで15分で到達、大湾区「1時間生活圏」の実現へ

鉄道計画の詳細はまもなく発表される予定ですが、香港と深圳の両方で同時に区間を建設して工期を短縮し、海底部分にはトンネルボーリングマシン(tunnel boring machines)を使用し、深圳の請負業者に一括して建設を任せることも検討中です。

開通後は、香港の洪水橋駅から深圳の前海湾駅までわずか15分の所要時間になると見込まれています。当プロジェクトは大湾区における「1時間生活圏」の形成に貢献することになりますが、これは全く新しい独立した鉄道ルートを伴うため、「香港MTR +深圳地下鉄」の共同運営モデルが模索されています。

通関手続きは深圳側で

越境鉄道建設にあたって疑問となるのが、香港と深圳の「通関手続き」方法です。

報道によると、通関手続きの利便性と旅行体験の向上を図るため、今回は深圳側のみに「税関の共同設置」を行うことで合意しており、香港側に通関施設は設置されないとのこと。

加えて、香港は香港の新田駅および落馬洲駅と深圳の皇崗口岸を結ぶ「北部連絡支線」(北環線支線)の計画も進めています。こちらはまだ初期段階のようですが、詳細な計画と設計は2025年中に開始される予定と伝えられています。


Source:

ShenzhenDaily:HK-SZ Western Rail Link to add Shenzhen Bay Station港深西部铁路增设深圳湾站

立法會交通事務委員會 鐵路事宜小組委員會 北部都會區鐵路項目的推展情況

南山通:增设深圳湾站!前海⇌香港15分钟直达!

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